現実の探偵は架空の探偵とはこう違う!
探偵という職業は、フィクションの世界では割と見る機会が多い職業です。
ミステリーものなどの作品では登場頻度が高いですし、主人公になるケースも多々あります。
しかし、そういったフィクションに登場する架空の探偵というのは、必ずしも現実の探偵と同じなわけではありません。現実の探偵とは、かなり違います。
ではその違いとは、どういった点でしょうか? 本物の探偵と、架空の探偵の違いを簡単に解説します。
現実の探偵は大きくメディアに露出しない!
最も大きな違いと言えば、探偵自身の知名度の部分です。
小説や映画の創作作品に登場する探偵は、作品の中でその探偵の名前自体が割と有名になっているケースが多くあります。
ドラマ内で「あの有名な探偵の○○さん!」なんて、呼ばれていることが多いですよね。
その舞台では、探偵が誰もが知っている有名人のような扱いにされていて、事件現場でもどこでも顔パスで潜入できる場合もあります。
これはフィクションだからこその部分です。現実では、そのように探偵が有名人になることはまずありません。
実際、今の世の中に、実在する探偵個人の名前をすぐに挙げられる人はなかなかいないと思います。
探偵をしている友人や知人がいる、という場合を除いて、「あの有名な探偵!」と連想できる探偵はいないはずです。
探偵事務所で働いている探偵は世の中にたくさんいるはずですが、いずれも知名度という面では全くないと言って良いでしょう。
そもそも探偵は、自身が探偵であるということを知られることだけでもデメリットが生じます。
まず、名前が知られることで、容姿なども世間に知られる可能性があります。インターネットなどで、今は簡単に情報が拡散してしまいます。
容姿を知られることによって、聞き込みや尾行、張り込みなどの調査が対象者や周囲にばれやすくなり、失敗しやすくなる、という弊害が生じるでしょう。
最終的には探偵という職業を、続けられなくなる危険性があります。
変装をして行うにしても、バレるリスクが高まる状況は望ましくないので、探偵事務所の名前が有名になることはあっても、そこに所属する探偵が有名になることは避けたいはずです。
したがって、メディアに探偵が顔を出すことはあまりないはずですし、ある程度素性を隠しながら仕事を行っていくのが本物の探偵の姿です。
現実の探偵は推理じゃなく調査する!
架空の小説や映画にでてくる探偵は、怪盗と戦ったり、殺人事件の犯人を推理によって探したりします。そのような光景は現実ではほぼ見られないでしょう。
探偵は、探偵業法と呼ばれる法律に従って届出を提出することで開業ができます。
その法律では、要約すると“届出を出すことで金銭を受け取る依頼を受けて、探偵として人の所在や行動について聞き込み・尾行・張り込みができます。”と記されています。
つまり、現実にいる本物の探偵は、推理によって警察へ力を貸す…というものではないのです。
警察などから特別に協力を依頼されるケースでなければ、自ら探偵が事件の捜査に首を突っ込む状況に陥るということはまずありません。
基本的には、浮気の疑いがある配偶者の浮気の決定的瞬間を撮ってほしい浮気調査、学生の息子が普段何しているか知りたいというような素行調査、娘が知らない男と家を出て連絡がつかないなどといった人探しなどを、調査することによって解決の手助けをするのが現実の探偵です。
架空の探偵とは違い、身近な困りごとから人々を助けているのが、本物の探偵なのです。